お客様の思いに寄り添い、
会席の楽しさと四季の彩りを
お弁当の一枡一枡に感じていただくこと。

日本の伝統料理の中でも、お弁当ほど興味をいだかせるものはありません。
現在のお弁当の起源は本膳料理の会席から生まれた「幕の内弁当」と料亭の高級コース料理から派生した「松花堂弁当」という2つの大きな源流に辿り着きます。
そもそも、「幕の内弁当」は、歌舞伎や芝居の休憩時間である幕間に食するもので、手軽さと便利さ、そして何より食事を楽しむコミュニケーションを追求した結果生まれたものです。

片や「松花堂弁当」は、絵具箱（一説では煙草盆）にコースで振舞う本格伝統日本料理の美や季節感をその小さな宇宙に閉じ込めたものとなります。
私ども福岡の二兎屋は「幕の内弁当」の食べる楽しさと賑わい「松花堂弁当」の移ろい行く四季の彩りと味覚という2羽の兎を追い求めたいと考えます。

現在、宅配ニーズの増加にともない、ご家庭からも法人様からもお弁当に対して新たな期待と役割が生まれているようにも感じます。
お弁当調理に際しては、その一枡一枡にどのような世界を描こうか、今でも自問することが多々あり、ある意味他の日本料理よりも奥深さを実感いたします。
また、小さな箱の中に会席の楽しさと四季の彩りが表現できた時の喜びは格別なものがございます。
何より、私共はお客様の思いに寄り添い、お弁当本来の素晴らしさを感じていただけるよう此処福岡の地にてスタッフ共々心血を注ぐ覚悟でございます。
何卒、よろしくお願い申し上げます。